若い人にとって、ゴルフというスポーツが敷居高く感じられるのは、マナーとかエチケットとか、日常生活とは違うレベルの何かややこしいことを言われるのではないか、というイメージがあるのからではないでしょうか。
それに加えて「ルールもイマイチ難しそうだし」ということで、こうした息苦しさが、ゴルフへの一歩を阻む壁になっているとしたら少し残念です。
ゴルフというスポーツが活性化するためには、若い人たちをはじめ、今まで経験したことのない方々が、どんどんゴルフの世界に入ってきてもらうことが不可欠です。
そのためには、こうした堅苦しいというイメージを払拭していくことが重要ではないかと思っています。
かといって、緩い感じになってしまうのもゴルフの本質からは誤った方向性ですので、「これだけ」はという3点をあげてみます。
以下、ビギナー向け文体になっています(注)
安全への配慮
ゴルフボールは想像以上に危険です。
絶対に他人にぶつけてはいけません。そのためには、自分の打った球がどのように飛ぶのかについて細心の注意が必要です。
まずは打ち込みです。自らの距離をある程度は把握しておき、想定外のナイスショットが飛び出しても絶対に前の組に届かない状態になってから打つべきです。
次に重要なのは、打つ人の前に出ないこと。
特に、右前方には立たないようにします。シャンクはいつ飛び出すか分かりません。自分が打つ時も、大丈夫とは思わず、恥ずかしくとも一声かけるべきです。それで嫌な顔をする人なら、一緒に回るべき人ではなかったということです。
遠慮して「絶対シャンクが出ない打ち方」をすると、変な打球しかでません。これでは一打罰と同じです。遠慮した方がワンペナなんて少し不合理ですよね。
時間厳守
時間を守らないというのは、ゴルフ場のオペレーション全体に影響を及ぼします。朝のスタートはもちろん、午後のスタート時刻にも遅れないよう気をつけたいものです。
少し前ですが、午後のスタート、私たちのスタート時刻5分前になっても前の組が来ないことがありました。同伴者から「前も空いているし、先に行きましょうか」という話が出だした頃、賑やかな4人のおじさま方がゾロゾロと現れました。悪びれる様子が全くなかったのも残念です。
すでにこの時、私たちのスタート時刻の2〜3分前になっていたと思いますので、前の組の本来のスタート時刻は過ぎていると思われました。ましてその前は空いています。
仲間内で楽しい時間を過ごしているのは分かりますし、わずか数分間に目くじらをたてるのも大人気ないかもしれませんが、自分たちが遅くなったらその後どうなるかの想像力が少し欠けているのかなと思わざるを得ませんでした。気をつけたいものです。
不貞腐れない
ゴルフは、うまくいかないことを楽しむスポーツです。それでもうまく行かなさ過ぎの日もありますが、絶不調と不機嫌のオーラを体全体から出すのは、完全にNGです。
どんな状況でも気持ちを切り替えられるスキルを一刻も早く身につけましょう。それがゴルフを通じて得られることのメリットです。アンガーマネジメントの知識も必要かもしれません。
ほとんど自分に言い聞かせています。
ゴルフが会社中心の行事であった頃は、ゴルフのエチケットとかマナーは上司とか先輩から教わったものです。今はそうした機会が減っています。
一方で、作法とか流儀的なこと、例えばカートの運転の仕方、どこへ止めるとか、プライベートなのに細かなルールを指摘するとか、必要以上にこだわるのも如何なものかと思います。
よくテレビで正しい作法はどれでしょうとかいう番組で、事例として、香典の「正しい」出し方とか、フレンチの「正しい」食べ方とかが取り上げられることがあります。うんちくとしては面白いかもしれませんが、同じレベルをゴルフに持ち込むのはやりすぎのように思います。ゴルフは何かのしきたりでもないのですから。
最低限必要なことは、危険なことを避けること。そして、その日1日をゴルフ場にいる全ての人が楽しく過ごすこと、そのためには「他人に迷惑をかけない」「自分がされて嫌だと思うことはしない」こと。日常生活で当たり前のことがゴルフにおいても求められてるだけです。
今回もお読みいただきありがとうございました。