日本生産性本部の『レジャー白書2018』によると、2017年の1年間にゴルフ場でプレーした人は670万人であったとのことです。
この前年に発表された2016年は550万人でしたから、1年で120万人も増加したことになります。
一方で、2015年が760万人だったわけですから、けっこうな乱高下と言えます。そんなに最近の株価のように増えたり減ったりするものでしょうか。実際のところはどうなんでしょう。
体感的に言うと、私の周りには相変わらずゴルフの好きな人は多いし、ゴルフをしない人は昔からしないし、若い人でもぽつぽつですが始めたと言う人もいます。普段行くゴルフ場でも、コンペに遭遇することも多い気がしますし、人口が減っているのですから、ゴルフをする人も減るんでしょうけど、この数字の乱高下は少し不思議な感じがします。
おそらく「ゴルフをやる」とは言い切れないボーダー線上の人が多く存在していて、「そういえば去年はしなかったけど今年は行ったかなー」という感じが統計に表れている気がします。
図にするとこんなイメージでしょうか。
いずれにしても、日本の生産年齢人口は1995年のピーク(8726万人)から減少を続け、2015年には7728万人となっていますので、ゴルフをしそうな人の絶対数が減少していることは事実です。したがって、ゴルフをする人の割合が変わらなければゴルフ人口も減るという構図ではあるでしょう。
この構図自体は一朝一夕でどうにかなるものではありませんが、ゴルフ人口を維持していくために考えられる方向感としては、以下の3点があげられるかと思います。
- ゴルフをする人の割合を増やす
- いくつになってもゴルフをし続けてもらう
- (ゴルフ人口とは直接関係ないが)一人当たりのプレー回数を増やす
このうち、定年ゴルフ的には「いくつになってもゴルフをし続けてもらう」ことに重点を置きたいところです。
現在のゴルフ人口の中心であるわれわれ定年世代が、これからも長くプレーし続けることはもちろんのこと、今もゴルフを楽しんでいらっしゃる高齢者のみなさんに、心置きなく1日でも長くプレーをしてもらうことが重要です。
すでにそのための取組みが色々な形でなされていることと思います。カートのフェア上への乗り入れが増えた気がするのもそういう流れなのかもしれません。
ちょうど今、雇用の延長が議論されています。「いつまで働かなあかんねん」という声もあるようですが、長く働くことができれば、経済的にも余裕が生まれますし、気持ち的な現役感も維持できるでしょう。
この「経済的な余裕+心理的な現役感」はゴルフを続ける上で重要な要素です。ゴルフを楽しむ時間が伸び、ゴルフ人口の維持されるものと思っています。
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